「読み聞かせ・子育て・バリアフリー」おすすめの本

2020年もそろそろ終わります。様々なことがニューノーマルになり、まだしばらくステイホームが合言葉になりそうです。
皆さんどんな1年だったでしょうか?パパもママも子供達も、そして私達の支援に携わる方々、2020年、本当にお疲れ様でした!

あっと言う間に冬休みに突入し再びステイホーム。いつもよりゆっくり過ごすこの年末年始、ぽけっとの会ではまた、お子さんと楽しいひと時を過ごせるような本をご紹介します。今回も「子育てで参考になった!」という本もご紹介します。さらに今回の注目はバリアフリーを伝える素敵な絵本。「meetme. egao(みいとみい、えがお)~こころのボーダーをなくそう~」というプロジェクト活動をされているママからのご紹介です。ダウン症にかかわる人だけでなく多くの方に読んでいただけたらいいなと思います。

お子さんにおすすめの絵本

齋藤 槙(著,イラスト)
出版社:福音館書店

お父さん(ぽけっとちゃん4歳)

ぺんぎんの親子に倣って、ページをめくりながら一緒にすすめていける体操です。愛らしい絵や文字にシンプルな動きで、すぐに夢中になり、飽きずに何度も繰り返しています。身体のパーツや動かし方も学びました。親は気を抜いていると思いがけないところを攣ったりしつつ、おうち時間の手軽な運動になっています。

ぽけっとちゃん(4歳)

じゃんぷができるようになってきてうれしいな!

お父さん(ぽけっとちゃん4歳)

読む親としては夢の中のような不思議な雰囲気のお話と絵にググッと引き込まれます。一人が二人になって街についてお祭りが盛り上がってまた二人になって一人一人になるというお話に、子どもも、静かさや寂しさ賑やかさ楽しさが変化していく様をちゃんと感じて物語を楽しんでいるようにも思えます。「ゆっくり」「じょじょに」「くるりくる」「ぶーばとりろり」という不思議な言葉の響きもよく感じ取っているようで単語単語で盛り上がっているのがよくわかります。意味がわかっているかわかりませんが「ゆっくり」という単語をこの本で覚えたようです。

ぽけっとちゃん(4歳)

おまつり、たのしそうなひとがいっぱいいたよ。

お父さん(ぽけっとちゃん4歳)

登場人物が1組ずつ登場して次々同じことをしていくという絵本の王道パターンなのですが、動物が登場人物だし、布団はあったかそうだし、寝るのは気持ちよさそうだし、ふとんがはがされてみんな丸見えというビッグハプニングはあるし、楽しめるポイントがたくさんで、当然子どもも大好きです。凄く短いので小さいお子さんにおすすめです。(絵本の出版社は表紙や背表紙に物語の文字数が書かれていると選びやすいのにといつも思います)
もともとは福音館書店の絵本雑誌の「こどものとも年少版」に掲載されていた物語です。この「こどものとも」という雑誌「0.1.2歳」「年少版」「年中向き」「(無印:5〜6歳向き)」に分かれていて、子供のレベルに合った物語を非常に探しやすいです。わたしは4歳の息子向けにだいたい「0.1.2」か「年少版」から探せば間違いなく楽しい絵本が見つかります。おすすめです。いきものや乗り物に興味があるお子さんには「ちいさなかがくのとも」「かがくのとも」も絵本形式の理科社会の本でいつも絵が綺麗です。とってもおすすめです。

ぽけっとちゃん(4歳)

「ぼくたちもはいっていいですか」「どうぞどうぞ」のやりとりがだいすき。

谷川 俊太郎(著),堀内 誠一(イラスト)
出版社:福音館書店

お父さん(ぽけっとちゃん4歳)

あ行のページ、か行のページ…と各行ごとにひとページが進むだけの絵本です。あ行は「あいうーえーお」だったり、か行は「かっきくけっこ」だったりとすこし言い回しはもじってあり、そのもじった文に合わせたビジュアルがひと見開きごとに展開していくだけです。文のもじり具合とビジュアルが妙にあっているのか、50音を読むだけの本なのに読んでいると盛り上がります。
まだ文字は読めないのですが「あいうえお」とか「かきくけこ」とか言い始めているので、この本の影響だと思います。おかげさまで文字に興味を持ち始めているのではないかと淡く期待しています。
なんだかよくわからない抽象画が多く、ごく小さいお子さんでも楽しめるのではないでしょうか。
姉妹本の「いくつかな」も(数の概念を覚えるかもという淡い期待を持ちつつ)なかなか楽しめます。

ぽけっとちゃん(4歳)

「ささししすせせそ」でおどるのがだいすき。

お父さん(ぽけっとちゃん4歳)

いろんなジャンルいろんな登場人物の歌がとにかくいっぱいあります。適当なページを開いて出てきた歌を一緒に歌ったり、子供がリクエストした歌を一緒に歌ったり、いつでもページを開けば盛り上がります。
全曲にいろんな絵描きさんの書き下ろしのイラストがあるので、ビジュアル込みで息子の記憶に残りやすいのでしょう。息子の頭の中で、テレビの内容、歌の内容、今日の出来事、会話の内容がよくリンクしているようで、テレビを見ている途中や会話中に歌がよく出てきます。
童謡、唱歌、おかあさんといっしょの歌などなど多くが誰もが知っている歌の歌詞が200曲載っています。小さいながらも楽譜が載っているので、記憶が曖昧だった歌も楽譜を手がかりに思い出すこともできます。

ぽけっとちゃん(4歳)

「あわてんぼうのさんたくろーす」と「まめまきのうた」がおきにいり!

山下 明生(著),いわむら かずお (イラスト)
出版社:ひさかたチャイルド

お母さん(ぽけっとさん24歳)

やんちゃな七つ子たちは明日からちゅうがっこう(ねずみのようちえん)。でも、こどもたちは色々いいわけをして行きたがりません。
困ったお母さんは、とびきりのアイデアで七つ子たちとちゅうがっこうまで行くことができました!
ちょっとした発想でこども達の心をくすくって、イヤと思っていたことを楽しいにかえられたら、子育てもより楽しくなるな~なんて思いながらよんでました。

西村 敏雄(著,イラスト)
出版社:福音館書店

お母さん(ぽけっとさん24歳)

たくさんの動物たちが、もりのおふろにやってきて、仲良く背中を♪ごしごししゅっしゅ♪とあらいっこ♪
みんなきれいになって、おふろに浸かる姿は、見てるこちらもぽかぽかと癒されます。
お風呂では、どんな動物たちも仲良しになっちゃいます。
寒い日に読むと、お風呂に入りたくなること間違いなし!

香山 美子(著),柿本 幸造(イラスト)
出版社:ひさかたチャイルド

お母さん(ぽけっとさん24歳)

うさぎさんが作った椅子に、心使いの「どうぞのいす」という看板をたてました。
次々やってきた動物たちは、遠慮なく「どうぞ」をいただき、次の誰かに「どうぞ」をおいていきます。
思いやりが連鎖して、とてもあたたかいきもちになる絵本です。

風木 一人(著),中辻 悦子 (イラスト)
出版社:福音館書店

お母さん(ぽけっとさん24歳)

たくさんふってきた「さんかく」がつもり積もって怪獣に!
「しかく」も「まる」も!
形の認識もできるし、色もカラフル、形が集まるとまたまた大変身!
これを見た後に、折り紙使って造形遊びをすると
面白い怪獣が作れると思います。

馬場 のぼる(著)
出版社:こぐま社

お母さん(ぽけっとちゃん8歳)

まだ文字が読めないのですが、手遊びでもあるこの絵本がお気に入りです。ぶたたぬききつねねこが出てくると「こぶた、たぬき、きつね、ねーこ」と張り切って歌っています。繰り返し「ぶたたぬききつねねこ」出てくるのでだんだん発音が上手になってきました。

中川 ひろたか(著), 森 あさ子(イラスト)
出版社:世界文化社

お母さん(ぽけっとちゃん8歳)

通っている言語療育でもこの物語とメロディを使っていてお気に入りです。さかながはねて、色々なところにくっつくのですが、自分の体を使って真似しています。それも楽しいみたいです。

石上志保(監修), 中山信一 (イラスト)
出版社:文響社

石上志保 (監修), オカタオカ (イラスト)
出版社:文響社

石上志保 (監修), いといゆき (イラスト)
出版社:文響社

お母さん(ぽけっとちゃん8歳)

3冊ともオノマトペを使った絵本です。音読が苦手なお子さんでも、物語の雰囲気がとても良く伝わり楽しむことができます。声に出すリズムや音の楽しさを親子で共有できるのでおすすめです。

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(著),宮崎 駿(著)
出版社:徳間書店

お母さん(ぽけっとちゃん8歳)

自分で読むには文字もページ数も多いのですが、たくさんの絵で流れがわかるようになっています。はじめは好きなページだけみていたのが徐々にストーリーを追ってページをめくるようになり成長を感じています。

ぽけっとちゃん8(歳)

おしろがかっこいい。このおしろにすみたい。

ジーン・マルゾーロ (著), 糸井 重里(翻訳), ウォルター・ウィック(写真)
出版社:小学館

お母さん(ぽけっとちゃん8歳)

幼児期に療育で心理の先生に薦められたのがきっかけで購入しました。はじめはあまり興味がなさそうでしたが、「見つけてうれしい!」を繰り返すうちに楽しくなったようです。小学生になった今では「ウォーリーをさがせ」やまちがいさがしの本を好きで読んでいますが、始まりはこの「小さなミッケ!」でした。

ぽけっとちゃん8(歳)

みつけると「やったー!」とおもってうれしい。

ミリアム・モス(著), デボラ・オールライト(イラスト), 浜崎 絵梨(翻訳)
出版社:ひさかたチャイルド

お母さん(ぽけっとちゃん8歳)

モーリーのおいしゃさんバッグから道具やくすりが取り出せるしかけ絵本です。小物を使ってごっこ遊びを繰り返し楽しみました。小物は紙製なので乱暴に扱うと破れてしまい、破れないように気をつける、というよい経験もできました。

ぽけっとちゃん8(歳)

おもしろかった。ばんそうこうをはるのがすきだった。

三浦 綾子 (著), 岡本 佳子 (イラスト)
出版社:北海道新聞社

お母さん(ぽけっとちゃん8歳)

ダウン症のある岡本佳子さんが絵を描かれている絵本です。かわいらしい絵と優しいお話に心が温まります。
ダウン症のある方のご活躍は本当に励みになります。
息子にも、何か一つ好きなことを見つけて楽しく長く続けていってほしいなと思います。

子育てで役立った!おすすめしたい本

お母さん(ぽけっとちゃん8歳)

小学生になったユンタくんの生活の様子や支援の話がとても参考になりました。親の会もそうですが、私の感じている小さな不安や疑問を同じように感じ、悩みながらも頑張っている仲間がいると思えることは本当に心強いです。
内容が参考になるだけでなく、文章が面白くて、読むと私もなんとかなりそうな気がして元気が出ます。

池田 由紀江 (著), 橋本 創一 (著), 菅野 敦 (著)
出版社:福村出版

お母さん(ぽけっとちゃん8歳)

ことばを育てるには、人間関係・認知能力・運動能力それぞれが発達する必要があり、そのために乳児期から学齢期のその時々に家庭でできる取り組みが紹介されていてとても参考になっています。
一つ一つの取り組みについて理屈やねらいの説明があり、療育で同様の指導を受ける際にも内容を理解する助けになりました。
読むたびに、「ことばを話す」という今まで当たり前だった行為の奥深さと難しさを改めて感じて、「少しずつでも一緒にがんばるか」と思えます。

お母さん(ぽけっとちゃん8歳)

稼ぐ、自立、お金の話の成功例が書かれた本です。少々過激なタイトルですが、読んでみると次々ページをめくりたくなるようなドラマチックな現実のお話が書かれています。「自分の子供の将来の仕事や稼ぎはこんなもんだろう」となんとなく低く見積もっていましたが、その考えはやめてもっと活躍の可能性や稼ぎの期待をしたくなりました。この子達はやってみないとわからないことがまだまだ沢山あると楽しみになりました。

バリアフリーのおすすめの絵本

ディック・ブルーナ(著・絵),松岡 享子(訳)
出版社:福音館

お母さん(ぽけっとさん22歳)

うさこちゃん(ミッフィー)に間違えられるけど、耳がたれている、おともだちのダーンとのお話し。たれみみくんと呼ばれてしまうことを、お名前で呼ぼうと、提案するお話し。みんな色々個性はあるよね、ブルーナ さんは、人権的尊重や差別をみなさんに、訴えたかったと聞いています。

<内容紹介>
うさこちゃんのクラスに転校生が来ました。その子は他の子と少し違って片方の耳がたれていたので、クラスのみんなが「たれみみくん」とよびはじめました。うさこちゃんは、たれみみくんと親しくなるにつれ、そのあだ名が気になり始めます。いやじゃないかしら。そこでうさこちゃんは一晩考えて、翌朝新しい友だちのために、勇気をもって行動しました。友だちとの関係の中で、うさこちゃんが大きく成長するお話です。


こちらの本をご紹介してくださったママ(水戸川真由美さん)がプロデュースするディック・ブルーナさんの商品もとても可愛らしいので是非ご覧ください!
「障がいのある人たちをデザインで楽しく応援する」
meetme. egao(みいとみい、えがお)~こころのボーダーをなくそう~

ぽけっとさん(22歳)

僕はダウン症はあるけど、ダウンちゃんでは、ありません、裕(ゆたか)です。笑

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いかがでしょうか。
今回もおすすめの本を寄せてくださった皆さんのコメントを読むと、お子さんへの愛情の深さ、絵本が子育て役立っていることが感じられました。療育の先生からご紹介いただいた本もいくつかありとても参考になりますね。
ご興味を持たれた方は是非手に取ってみてください。

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